自宅では壁掛けテレビとAVアンプの間が10m近く離れているため、壁の中をHDMIケーブルを通して繋いでいます。壁の出入り口としてコンセントパネルを使っているのですが、どのようにコンセントパネル部分を処理するか、というお話です。
壁掛けテレビではHDMIケーブルやUSBケーブルも隠したい
壁掛けテレビの場合、電源コンセントやアンテナ端子をテレビ裏に配置することで見た目をすっきりさせることが多いです。
テレビを見るだけならこの2つだけで良いのですが、他の機材と接続する場合には以下のケーブルもなんとかして隠したいです。
- HDMIケーブル:ゲーム機やレコーダー、サウンドバーやAVアンプなど
- USBケーブル:録画用ハードディスクなど
このような場合、コンセントパネルの一部のエリアを使ってケーブルを通すことが一般的ですが、コンセントパネルの1マス分のサイズはケーブルよりもだいぶ広いため不恰好です。

また、単に不恰好なだけでなく気密性も低下します。床下と繋がっていたり、外壁とも近かったりするため、手を近づけると少し冷たい風が流れていることがわかります。
スピーカーケーブルや光ケーブルなど、端子がついていない導線のみの場合は以下のような通線チップを使うことで穴が空いている範囲を小さくすることができます。
ただ、HDMIケーブルやUSBケーブルの場合は利用できません。端子部分が穴よりも大きくて通すことができないためです。
HDMIジャックをつける…?
一つの解決策は、この穴の部分にHDMIジャックをつけてしまうというものです。
このジャックはメス – メス端子になっているので、
- 壁の中にHDMIケーブルを通す
- このジャックをHDMIケーブル両端に繋ぎ、コンセントパネルに固定する
- テレビとジャックの間は別途HDMIケーブルで繋ぐ
という形になります。
見た目とても綺麗ですし悪くなさそうなのですが、このジャックの仕様書を見てみると、自宅の場合では適用できないことがわかります。
- 総配線長が4m以下まで
- 適用ケーブルがプレミアムハイスピードHDMIケーブル(4K 60Hz 18Gbps)まで
前者はそもそもTVとAVアンプまでの距離に足らないですし、後者に関してもせっかくの4K 120FPSが使えないというのは寂しいです。
早々にこの案は不採用となりました。
HDMIでも使える通線チップを見つけた
パラパラと神保電器のカタログをめくっていたら(それは一体どういう状況なんだ、というツッコミはなしで…)、こんな製品を見つけました。正式名称はマルチケーブルホルダーといいます。
これ、ぱっと見普通の通線チップに見えるのですが、以下の特徴があります。
- 部品が三つ(ホルダーx1、カバーx2)に分解できるため、大きな端子も通すことができる
- 二つのカバーで挟み込む部分にはスポンジが敷き詰められていて、気密性に配慮

4色取り揃えられている点も好印象です。
普通の通線チップよりは値段が高いものの、HDMIのジャックをつけるよりは全然安いですし、これを使ってみようと思います。
マルチケーブルホルダーをつける
先ほどのこちらに、マルチケーブルホルダーを取り付けてみます。

まずは、コンセントカバーを取り外します。

このシートは、気密を向上させるパッキンになります。
セキスイハイムではこのパッキンが標準でついてきます。ことここに限っていえばこのスッカスカな状態で気密パッキンもないだろうと思いますが、せっかくついてきたのでありがたく活用します。今回の処理を受けてようやく本領発揮というものです。
次に、この気密パッキンを取り外し、さくっとホルダーを取り付けるとこんな感じです。

ここに、2つのカバでケーブルを挟んでホルダーに取り付けると、こうです。

そして再度気密パッキンをしてカバーを取り付けると、こうです。

しっかり収まって見た目が良くなりました(テレビの裏に隠れちゃうけど)。また、手を当ててみても風が流れているのは感じられなくなりました。
もう一方のAVアンプ側も同様に処理しました。(自己)満足。
まとめ
通常の通線チップでは対応できないHDMIケーブルのコンセント周りの処理を、神保電器のマルチケーブルホルダーを使って処理しました。
見た目もさることながら、気密性が向上するのがプラスポイントです。
通常の通線チップより金額は高いですが、そこまで購入する数は多くないでしょうから、見た目や気密性を気にする方は使ってみてはいかがでしょうか。
蛇足:
10mのHDMIケーブルはこちらのメーカーのものを使いました。光ファイバー式アクティブHDMIケーブルのため、15mという長距離のものもあるようです。
そこそこ値段が張るのと、一回壁内を通してしまうと不具合があったときに取り替えるのが大変なので選定が難しかったのですが、こちらのサイトのレビューを参考にしてこの商品に決めました。問題なく動いてよかったです。

コメント