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効果的なプレゼンの方法って?

先のエントリでも書きましたが、先日Cocoa勉強会で発表をしてきました。

その際、参加者であり僕をその場に呼んでいただいたおおもりさんに、「発表は慣れてるんですか?」という質問というかお話をうけました。
学会などで「ハッタリをかます」のが商売っちゃ商売なので、普通の人よりは場数をこなしているかもしれませんが、まだまだひよっこです。

コンピュータ業界でプレゼンのうまい人というと、それはもうぶっちぎりでSteve Jobsでしょう。
Appleのサイトに年始にサンフランシスコで行われた基調講演のビデオが置いてあります。iPhoneの紹介も載っているので、興味のある人は見てみると良いでしょう。発表の仕方と、そしてスライドの作り方はとても参考になります。英語もとても聞き取りやすいですし。

ただ、学会や技術系の場であのようなスライドのデザインというのもなかなか難しいものがあります。そもそも、「絵」で示せるほど成果が単純じゃないことが多いわけで…。

というわけで(?)、本エントリではスライドデザインはともかくとして、それ以外で自分がプレゼンでちょっと気をつけていることをまとめてみます。

いったい何を伝えたいのかをまとめる

まぁこれは当たり前なんですが、結構あやふやなままスライドを作り始めちゃう人も多いです。これが決まらないと、プレゼンの道筋が決まりません。

聴衆の知らないこと、知っていることを整理する

何はなくとも、これですね。User-Centered Designじゃないですが、思想は同じです。
プレゼンをするからには当然「伝えたいこと」があるわけですが、こればっかり頭にあると、ともすれば「俺が俺が」と主張一辺倒で聴衆置いてきぼりのプレゼンになりがちです。話を展開する上で必要な知識を聴衆に前もって期待できないのであれば、当然それも説明しなくちゃいけないわけです。

難しいのは聴衆のレベルに幅があるときですが、これはどうしたらいいんでしょうね。どちらかに合わせるしかないんでしょうが、説明用の資料も作っておいて、その場の反応を見て説明するかしないかを決めるというのが理想的かもしれません。その場で説明した方が良いか聞いてしまっても良いでしょうしね。

このように整理を行うと、プレゼンの頭から結論までだいたいどういう道筋で話したらいいかが整理されていきます。論理的に破綻のないように道筋を決めていくのは当然ですが、とにかく聴衆の視点で考えていくのが大事ですよね。

聴衆にプレゼンを聞いてもらえるようにする

これも難しいですが、必要です。
いくら会場に居合わせているとはいえ、全員がそのプレゼンに興味を持っているわけではないでしょうし、「食わず嫌い」ではないですが、講演内容のレジュメやタイトルから、勝手に「つまらない」と決めつけているような人もいると思います。

これを何とかするには、例えばプレゼンのアウトラインを最初に示し、プレゼンを聞いた際の「効能」を先に聴衆に伝えてしまうという方法があります。これで、聴衆の「思い込み」は解消されるでしょう。

「ツカミが重要」というのは、プレゼンの世界でも同じです。
海外の人は、よくプレゼンの最初にちょっとしたジョークを飛ばします。前の発表者をネタにしたり、まぁとりとめのないことだったりするんですが、ちょっとした笑いが起きればプレゼンに自然と注意が向きます。

聴衆を飽きさせないようにする

これは、思想的には上の「プレゼンを聞いてもらえるようにする」と同じですね。
難解な説明だったり、込み入った内容になると、だんだん空気が重たくなっていきます。また、プレゼンターの「独演会」じみたものになってくると、聴衆の集中力が途切れてしまいます。

こんな時、何かちょっとした軽口を言えると場が和みます。
たとえ聴衆が聞きたいと思っていても眠気に逆らえないときってのがあります(笑 ちょっとした軽口は、どうやらこういうときにも効果があるようです。淀んだ空気がすっと入れ替わるような感じなのかもしれません。

ちなみに。
Cocoa勉強会での発表内容ではどうしても三角関数を説明しなければならないときがありました。自分は「なぁんか、数学の授業みたいになっちゃってますねー」とか、そんなことを言ったような気がします。文章にすると全然面白くないですけど、まぁ、こんなもんでいいんじゃないでしょうか。セリフの言い方とプレゼンターのキャラクタにもよりますね^^;

また、同じくCocoa勉強会では加速度センサとSVMを使ったデモを行ったんですが、正直成功率はあまり高くないと思っていました。トレーニングのデータがかなり偏っていたので、姿勢が異なる状態でデモをやってもうまく判定できないと予想していたからです。
うまくいかなかったときにはこう言おう、と決めていたセリフは「ここはちょっと重力がおかしいのかもしれませんね…」でした(実際にお披露目することになっちゃったわけですが^^;)
一応ウケていたようで何より(笑

間(ま)をはかる

これはかなり難しいですが…。

聴衆の間に理解度の差があるのはもちろんですし、そもそも「知らないことを伝える」わけなので、どうしたって理解に時間がかかります。
そんなときにプレゼンターが突っ走ってしまっては、もう完全に聴衆は混乱してしまいます。適宜ブレークして、聴衆の反応を見ることが重要です。

トランジションを効果的に使う

いきなり具体的ですが(笑

世の中にはアニメーションに凝る人は数いれど、スライド間のトランジションを気にかけている人はアニメーションを凝る人よりは少数派の気がします。
まぁ、たしかにアニメーションは派手なのでばしばし使いたくなるんですが、何にせよ使いすぎは良くないです。多くは自己満足ですよね、あれ(苦笑
ま、当然必要なときに効果的に使ってる人も多いですけどね。

さて、トランジションの話でした。これは、Jobsのスピーチで効果的に使われているように思います。
トランジションをまったく使わないと、マウスをクリックしたときに次のスライドが全部一気に表示されます。ここでスライドに文字がどっさり表示されてたりすると、ちょっと圧倒されます。

ここで、ディゾルブなどを使って少し時間をかけてスライドを変えていくと多少心理的圧力が低減されるような気がします。このスライド変化時に、「つなぎの言葉」を使って新たなスライドに話を持っていくようにすると効果的です。
紙芝居なんかで次の絵に変わるときに、「その時太郎君はどうなったかというと…」というセリフを入れてドキドキ感を高めるようなものです。
これ、やっぱり一気にスライドが変わっちゃうとインパクトがないですし、無言のままスライドが切り替わるってのも意味がないような気がします。

また、「次に○○について紹介したいと思います」のように、それまでとは話題が切り替わるときがあると思います。そんなときにはトランジションの種類を切り替えると効果的です。
自分がよく使うのは、普段はディゾルブで、話題が切り替わるときにはブラックからのフェードインです。
百聞は一見にしかずじゃないですけど、こういった要素も取り入れるとより分かりやすくなっていいんじゃないでしょうか。

箇条書きの項目を、ぽちぽちクリックして順番に見せていくアニメーションというか効果がありますよね。
あれをやっている人も多くみかけるんですが、その項目がいくつあるのかが最後までみないと分からないという欠点もあるので、ただ単に使えばいいというものでもないと思います。

ただ、この「流れ」を強調させたいときというのは、たしかにあります。
そういう時に自分がたまに使うのは、トランジションでスライドが変わったと同時に、項目のアニメーションを自動的に開始しちゃうというものです(クリックしなくても箇条書きの最後の項目までアニメーションしてしまう)。
このアニメーションが行われているときに、このスライドでは「流れ」を紹介する旨をつなぎの言葉として言うと、聴衆の理解度も高まるのではないかと思います。

まとめ

まぁ、何にせよ聴衆の視点に立てってことですよね。
以前某社のインターンに行ったときに、ユーザインタフェースの研究者なのにもかかわらず、色遣いはおかしいわ、文字は小さすぎるわで酷いプレゼンをしている人をみかけました。
その時はメンターと二人でこそこそダメだしをしてたんですが、結局そこででた結論はそういうことでした。

これを読んでる皆さん、なにか小技・必殺技を持っていたら是非教えてください^^

Comments:2

Bachi 2007年5月14日 16:36

某所でお世話になっています、bachiです。僕は師匠から、プレゼンの心構えとして、体全体を使ってプレゼンをしなさい!と教わりました。多少大げさなぐらいのゼスチャーや、言葉の間の溜めを大事にしなさい、と。他にもいろいろ掟がありましたが・・・

ということで、僕はプレゼンの際に、レーザーポインタを使わずにコクヨの指示棒を使い、聴衆に向かって体を開いて立つように心がけています。

Hiroaki 2007年5月16日 02:10

Bachiさん、どうもです。


ふむ、たしかにジェスチャじゃ大事ですよね。
では、なぜジェスチャが大きい方が良いんでしょうかね。ちょっと考えてみて思いついた効能は以下のようなものです。

聴衆はスライドと、プレゼンターの説明と、プレゼンターの動きの三者に神経を集中させなければならない。そのため、聴衆に雑念というか余計な神経を使わせないようにするためには、抑揚のある大きい声で聞き取りやすくし、できるだけ大きなジェスチャで説明する必要がある…

このように考えると、説明がつきそうです。
そして、当然ですがこれはスライドのデザインにも当てはまるわけで(ここでは言及してませんが)、やはり聴衆の身になるってのが大事ですよねぇ。

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